12/07/2020

ブライアン・ペドル大将によるメッセージ(11月29日のため)

ペドル大将がインターネット(Facebook)から
発信された聖書メッセージ

要旨を以下にご紹介します

 

 

祈りと共にアドベントの季節を迎えました。

これからの四週間をかけて、キリスト教会は、キリストの到来(アドベント)、すなわちキリストがこの世界に来られたこと〔、そしてふたたび来られること〕に備えていきます。 

今日からしばらくの日曜日、 わたしたちはヨハネによる福音書の冒頭の御言葉に注意を向けたいと思います。 

ヨハネによる福音書は、力強い宣言をもって始まります。

初めに言(ことば)があった。
言は神と共にあった。
言は神であった。
この言は、初めに神と共にあった。
万物は言によって成った。
成ったもので、言によらずに 成ったものは
何一つなかった。
言の内に命があった。
命は人間を照らす光であった。 (ヨハネ1章1~4節) 

続く17節において、「言(ことば)」が誰を指しているのかが ついに明らかになります。それは、「イエス・キリスト」です。

それですから、わたしたちは次のようにしっかりと聞き取りましょう。 

初めに言(ことば)である イエス・キリストがおられた。
言であるイエス・キリストは、神と共におられた。
言であるイエス・キリストは、神であった。 

ヨハネが宣言していることは、三位一体の神のおひとり〔言(ことば)、イエス・キリスト〕が、銀河、海、大陸、植物、人間の 創造に関わっておられるということです。「万物は言によって 成った」のであり、「成ったもので、言によらずに成ったものは 何一つなかった」のです(3節)。 

***** 

これらの〔ヨハネによる福音書の〕初めの言葉はまた、「成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった」という確信も言い表しています(3、4節)。

後に、イエスご自身が次のように言われました。 

わたしが来たのは、羊が命を 受けるため、しかも豊かに受けるためである。 (ヨハネ10章10節) 

ヨハネによる福音書全体を通して、わたしたちは、「言(ことば)」〔であるイエス・キリスト〕がすべての命を、十分に満ち足りた状態で創造されるお方であることを見ることができます。イエスは目の見えない者の目を見えるようになさいました。足の不自由な者に力をお与えになりました。飢えている者に食物をお与えになりました。 

そして、イエスが命を創造されるために用いられた方法のひとつは、ご自分の言葉による創造です。イエスの言葉は、命を与える御言葉なのです。 

イエスが〔人間の〕救いのため使命を果たしていかれたとき、 イエスに背を向けて去った弟子たちがいました。そこで、イエスは十二弟子に向かって、あなたがたも去っていくのかとお尋ねになりました。

それに応答したペトロは次のように言いました。 

主よ、わたしたちはだれの ところへ行きましょうか。
あなたは永遠の命の言葉を 持っておられます。
(ヨハネ6章68節)
 

イエスの言葉は、命を与える御言葉なのです。 

***** 

アドベントの第一週のロウソクは、命のロウソクです。 

言葉は命を与えるものです。 しかし、よく考えてみると、言葉は〔命を〕破壊することもあります。 

わたしが気にかかっており、 みなさんと分かち合いたいのは、この世界の非常に多くの若者が言葉によって傷ついているということです。あまりに多くの若者が言葉によって、追いやられ、 軽蔑され、励まされるどころか 落胆を味わわされています。現代の多くの若者が『ネットいじめ』によって傷ついています。憎悪に満ちたメッセージが匿名で飛び交い、若者を傷つけています。 

〔これに対して、〕ヨハネによる福音書の冒頭の御言葉にあるように、言(ことば)が神と共にあり、神であったということは 非常に重要です。なぜなら、それは人格的な交流(コミュニケー ション)を意味しているからです。 

イエスは、匿名の文字のら列の背後に隠れるお方ではありません。キリストの言葉は公に語られる言葉であり、その言葉の一つ 一つにはイエスの御名が伴っています。イエスの言葉は、命を 与える御言葉です。 

これからアドベントの期間を過ごすにあたり、わたしたちは 自分の言葉遣いを注意深くふり返りましょう。そして、〔イエス・キリストによって、〕わたしたちの言葉が命をもたらす言葉に なるように祈り求めましょう。

 世界の救世軍人が長らく親しんできた、ゴワンズ大将とラーソン大将による賛美の歌があります。この賛美の歌詞もまた命をもたらす言葉となり、わたしたちのアドベントの歩みの支えとなるようにと願います。 

彼は、わたしたちに完全な命を与えるために来られた。
彼は、目の見えない人が見えるようになるために来られた。
彼は、死と疑いと闇を追い払うために来られた。
彼は、ご自分の民を自由にするために来られた。
彼は愛によって解放をもたらし、
ふたたび笑顔になれるように人々を教えられた。
彼は、心傷ついた者たちを集めるために来られた 。
そして、神と人間が和解するために来られた 。
彼は、わたしたちに完全な命を与えるために来られた。
彼は、目の見えない人が見えるようになるために来られた 。
彼は、死と疑いと闇を追い払うために来られた。
彼は、ご自分の民を自由にするために来られた。
(英語救世軍歌集139番、 ジョン・ゴワンズ) 

 

(訳 立石真崇) 

※小隊における祈りの資料として、個人で訳出したものです。日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、〔 〕で区別しています。