ペドル大将がインターネット(Facebook)から
発信された聖書メッセージ
要旨を以下にご紹介します
わたしたちはこれまで《品性》について考えてきました。《品性》という課題に注意を促されるような一年を過ごしたからです。
わたしたちは、〔くらしの〕
最前線に立って働く人々が、
誠実さと勇気をもって困難な
任務を遂行している姿を目の
あたりにしています。
〔他方で、〕公の立場ある人々のなかに、
公の場で述べることと、私的な場で述べることとがきわめて
異なるということも見ています。
〔そうしたときに、〕わたしたちは、《品性》のなかでも《インテグリティ integrity》(誠実)の大切さについて考えたいと思います。
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《インテグリティ》(誠実)という言葉は、「全体、完全」という意味のラテン語に由来しています。
建築家が建物について『インテグリティがある』と言うとき、それは建物のデザインが全体としてまとまっているという意味です。
音楽家が楽曲について『インテグリティがある』と言うとき、〔曲として〕構成がまとまっており、完結しているという意味です。
ある人物について『インテグリティがある』と言うとき、
その人の話すことと行いが一致していることが明らかであるという意味です。「有言実行の人」ということもできます。
『組織としてインテグリティがある』という言い方もあります。それは、その組織が表明している理念や目的が、目に映る組織の活動とどれだけ合致しているかを表します。
《インテグリティ》は《品性》の重要な一面であり、また、
個人としての聖潔(きよめ)、組織としての聖潔(きよめ)においても重要です。
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今日明らかになりつつあることは、若い人々が教会に対して我慢できなくなっているということです。
それというのも、『自分たちには《インテグリティ》がある』と、いくら教会が主張しても、実際のところは語ることと行うことが合っていないのを見るばかりだからです。
〔そのような言動がかみ合わない状況は、ほかにも見られます。たとえば、〕スポーツ機関が幾度となく召集されるのは、
選手とスポンサーの間で裏取引が交わされるからです。また、このパンデミックの期間、学校の教師たちは、オンライン上の不正行為から生徒たちを守らなければなりませんでした。
わたしたちは、自分たちの
心の奥底に抱いている信念が、自分たちの行いに反映されるような世界に生きています。〔それゆえ、〕わたしたちが《インテグリティのある人々》、誠実な人々であることが必要不可欠です。
〔そして、まさに〕救世軍人は、《インテグリティ》について確信を抱いています。自分たちの働きが、自分たちの信念を
反映することを大切に考えているのです。〔個々人に留まらず、〕みんなで《インテグリティの
ある集まり》、誠実な集まりで
あるということも必要不可欠です。
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イエスは《インテグリティのある人物》、誠実な人物でした。
イエスは、隣人を愛すること、敵を愛することの大切さを教えられました。そして、自らその通りにして、死なれたのです。
イエスは、正義の問題に注意を向けることの大切さを教えられました。そして、自らもそのようになさいました。
イエスはまた、ご自分に従う者たちにも有言実行、すなわち、自分で言った通りのことをするようにと教えられました。
マタイによる福音書7章24~27節にある、山上の説教のしめくくりになっているたとえを思い起こしましょう。
そこで、わたしのこれらの
言葉を聞いて行う者は皆、
岩の上に自分の家を建てた
賢い人に似ている。・・・
わたしのこれらの言葉を聞くだけで行わない者は皆、砂の上に家を建てた愚かな人に
似ている。
(マタイ7・24、26)
もし、嵐が来たときに〔それぞれの家は〕どうなってしまうのか、結末は明らかです。
〔このたとえが示すように、〕聞くことと行うことが合致していること、両者に《インテグリティがある》ことが、キリスト者の信仰にとって必要不可欠です。
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イエスの生涯について考えるときに、彼のどのようなところに《インテグリティ》、有言実行が表れているでしょうか。
あなた自身の人生を考えたときに、どのようにして《インテグリティ》、誠実さを求められてきたでしょうか。
また、わたしたちは救世軍として、どのようなしかたで、
《インテグリティのある集まり》であるようにと求められているでしょうか。
どうか次の一週間も、聖霊に信頼して歩みましょう。
聖霊が《インテグリティ》、誠実さをもって、わたしたちの人生を形作ってくださいますように。そして、神の御名に栄えを帰すことができるようにと願います。
どうか良い品性を備えるものとなることができますように。
神の祝福をお祈りいたします。
(訳 立石真崇)
※本紙は、小隊における祈りの資料として、個人で訳出したものです。
日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、〔 〕で区別しています。