5/31/2022

この日も主と共に【560】使徒言行録より(3)

こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。
(使徒言行録1章8節) 

*** 

イエスさまは復活されてから四十日の後、神によって〈天に上げられ〉ました。大切なことは、イエスさまが空中を移動されたという不思議よりもむしろ、イエスさまが神と等しい所に立たれたこと、また、地上のすべての権力や支配の上に立たれたことです(参照 エフェソ1章20、21節)。聖書が指し示す〈天〉とは、万策尽きてむなしく見つめる先ではなく、わたしたちをかわることなく愛し、祈りを聴き、守り、救われるお方がおられる確かな場所です。 

*** 

天の父なる神さま、愛する御子、救い主イエスをわたしたちに与えてくださったこと、そして、天に心を向ける新しい生き方を与えてくださったことを感謝します。あなたのかわらない愛と救いと力のもとに立たせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/30/2022

この日も主と共に【559】使徒言行録より(2)

あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。
(使徒言行録1章8節) 

*** 

復活されたイエスさまは、弟子たちに、①聖霊によって力を受けるという〈約束〉、また、②イエスさまが救い主であると世に知らせる証人になるという〈使命〉をお与えになりました。これらの〈約束〉と〈使命〉によって弟子たちは一つとなり、教会が生まれました。そして、今の教会(小隊)も受け継いでいます。 

*** 

天の父なる神さま、弟子たちも経験したように、聖霊を新しい息吹のようにわたしたちの内に吹き入れ、新しい力で満たしてください。そして、御子イエスがわたしたちの救いであり希望であることを、世に証しするものとならせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/29/2022

この日も主と共に【558】使徒言行録より(1)

わたしは先に第一巻を著して、イエスが行い、また教え始めてから、お選びになった使徒たちに聖霊を通して指図を与え、天に上げられた日までのすべてのことについて書き記しました。
(使徒言行録1章1、2節) 

*** 

新約聖書の『ルカによる福音書』と『使徒言行録(しとげんこうろく)』の著者はルカという人です。ルカはユダヤ人ではありませんでしたが福音を受け入れ、イエス・キリストを信じました。また、彼はパウロの伝道に協力しました(コロサイ4章14節、テモテ二4章11節、フィレモン24節)。イエス・キリストを知った喜びが、ルカのその後の人生を定めました。 

*** 

天の父なる神さま、ルカのように、わたしたちも聖書を通して御子イエスを知り、今も生きておられ、わたしたちを愛されるお方と出会うことを得させてください。御子が招かれる救いと希望にあずからせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/28/2022

この日も主と共に【557】ヨハネの黙示録より(28)

“霊”と花嫁とが言う。「来てください。」これを聞く者も言うがよい、「来てください」と。・・・
アーメン、主イエスよ、来てください。
(ヨハネの黙示録22章17、20節) 

*** 

復活されたイエスさまは、〈わたしはすぐに来る〉と語られます(7、12、20節)。それゆえ、イエス・キリストが来られる日を待ち望むことが、主を信じる者たち、また、教会(小隊)の基本的な姿勢となります。聖書には、「マラナ・タ」(主よ、来てください)という短い祈りの言葉が記されています(コリント一16章22節)。わたしたちの生涯の一日一日は、イエス・キリストとお会いする喜びに向かっています。 

*** 

主イエスよ、あなたはわたしたちの人生を、あなたとお会いするという約束と喜びに結び合わせてくださいました。地上でさまざまな経験をするとしても、天の大きな喜びに向かう歩みはなおも続いていることを教え、力づけてください。どうぞ『主よ、来てください。』アーメン

5/27/2022

この日も主と共に【556】ヨハネの黙示録より(27)

見よ、わたしはすぐに来る。
わたしは、報いを携えて来て、
それぞれの行いに応じて報いる。
(ヨハネの黙示録22章12節) 

*** 

復活されたイエスさまは、〈わたしはすぐに来る〉とくりかえし語られます(7、12、20節)。イエスさまは死から復活され、天に昇られ、ふたたび来られます。この世界を成り行きにまかせず、救いの王として、神の平和の統治を確立なさいます。その日がいつ来るのかは、人間には分かりません。しかし、いつ主にお会いしてもよいように心の目を覚まし、備えているようにと、聖書は語りかけています。 

*** 

主イエスよ、あなたは〈初めであり、終わりである〉お方、神の救いをなし遂げるお方です。さまざまな出来事が起こり、先が見通しにくい状況を通る時にも、あなたにふたたびお会いする日に向かっていることを覚え、心を確かにして歩むものとならせてください。アーメン

5/26/2022

この日も主と共に【555】ヨハネの黙示録より(26)

これらの言葉は、信頼でき、また真実である。・・・ この書物の預言の言葉を守る者は、幸いである。
(ヨハネの黙示録22章6、7節) 

*** 

ヨハネは聖霊によって見せられたこと、また、天使によって告げられたことを書き記し、それらが〈信頼でき、真実である〉と述べます。ヨハネの創作ではなく、〈預言者たちの霊感の神〉と称されるお方の言葉だからです(6節)。ヨハネはまた、「この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない」と告げられました(10節)。聖書は秘密の宝物ではなく、すべての人に向けられている神の言葉です。 

*** 

天の父なる神さま、あなたは聖書を通して、わたしたちに真実な、救いの言葉を語り続けておられます。聖書の言葉に耳を傾け、幸いな人生について学び、また、実際に生きるものとしてください。聖書によって、わたしたちの生活や小隊(教会)の歩みを支えてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/25/2022

この日も主と共に【554】ヨハネの黙示録より(25)

わたしは、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために着飾った花嫁のように用意を整えて、神のもとを離れ、天から下って来るのを見た。
(ヨハネの黙示録21章2節) 

*** 

〈聖なる都、新しいエルサレム〉が〈花嫁〉のようであったという表現は、結婚の関係をたとえにして、神と神を信じる者たち(神の民)との深い交わりを表しています。
「花婿が花嫁を喜びとするように、あなたの神はあなたを喜びとされる。」(イザヤ62章5節)
「主は救いの衣をわたしに着せ・・・花嫁のように宝石で飾ってくださる。」(イザヤ61章10節)
地上の出来事によってわたしたちの心や体は影響を受けますが、神はわたしたちを新しく作り、清く、健やかで、満ち足りたものにしてくださいます。 

*** 

天の父なる神さま、わたしたちを喜び、御子イエスによって受け入れてくださることを感謝します。わたしたちの心も体もあなたの愛によって守り、支えてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/24/2022

救世軍ブライアン・ペドル大将による聖書からのメッセージ 2022年5月【3】

2022年5月21日 インターネット配信

【訳】


キリスト教の暦(こよみ)には、大切な節目がたくさんあります。

キリスト者はとくに、自分たちの信仰の核となる節目として、イエスの生涯における出来事を重んじています。〔たとえば、イエスがお生まれになった〕クリスマスや〔イエスが復活された〕イースターなどは、わたしたちの生活にとっても重要な意味を持っています。

しかし、あと数週間で、キリスト教会は、もう一つの重要な節目に心を傾けることになります。それは、ペンテコステの日(聖霊降臨日)です。

*****

ペンテコステは、キリスト教の暦の中で〔クリスマスやイースターに並んで〕大切な時です。ペンテコステは、〔聖霊が弟子たちに降り、教会が誕生したという〕〈新しい始まり〉を表しています。

ただし、わたしたちは、聖霊が〔ペンテコステよりもはるかに〕昔から、この世界に存在し、働いていたことを心に留める必要があります。

*****

聖書の始めの部分を思い起こしたいと思いますが、聖書は、世界が創造された時にすでに聖霊が働いていたということを指摘しています。『創世記』は次のように始まっています。

初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。(創世記1章1、2節)

〔旧約聖書で使われている〕ヘブライ語の「霊」という言葉には、「息」や「風」と意味があると言われています。わたしたちの世界が創造されたときから、神の霊〔である聖霊〕が、神の息吹(いぶき)として働いているのです。

*****

聖書の『詩編』には、神の創造の御業をうたったものが多くあります。

詩編104編もその一つです。

この詩編は、泉、野の獣、山々、草木、主の木々、若獅子、さらには深海の生き物までも、〔神の〕霊がその内に働いていると述べ、神の創造の御業の豊かさに注意を促しています。神は、被造物が戯れることができるような世界を作られたのです。

29節と30節に注目しましょう。

息吹を取り上げられれば 彼らは息絶え 元の塵に帰る。

あなたはご自分の息を送って 彼らを創造し 地の面を新たにされる。

神の息であり、神の霊である聖霊は、世界の命の創造と刷新のために働いているのです。

それですから、詩編の作者が次のように感嘆するのも不思議はありません。

主よ、御業はいかにおびただしいことか。

あなたはすべてを 知恵によって成し遂げられた。

地はお造りになったものに満ちている。(24節)

神の霊は、命を吹き込む神の息として、さまざまな知恵が組み合わされた世界を創造しました。〔それですから、〕わたしたちは、地球がすばらしく多様でありながら、同時につながりを合っている世界であることを実感することができます。

*****

教会もまた、聖霊の創造的な働きの表れです。ペンテコステの日は、エルサレムに集まっていた弟子たちに聖霊が命を与えてくださったことを祝う日です。この日に、教会が聖霊によって生まれたことも、〔世界の創造と同じように〕神の知恵の表れです。

救世軍もまた、聖霊の創造的な働きが織り成されたものの一つです。130ヶ国以上の地で奉仕する救世軍は、神の多様な恵みを体現しようとしています。また、知恵を絞り、工夫を凝(こ)らして実践しようとしています。〔救世軍の働きは、〕変更のきかない、融通の利かない計画表はありません。パンデミック〔新型ウイルスの世界的流行〕や国際紛争が頻発するこの世界においては、自分たちの対応の一つ一つについて、〔聖霊の創造的な働きを通して現される、神の〕知恵が必要です。

*****

わたしたちはペンテコステの日に向かっていますが、神の息吹、神の霊である聖霊が〈命の与え主〉であることを覚えたいと思います。

また、〔神の多様な〕知恵のうちに、キリストの教会〔が、また、そのお互いにその部分であるわたしたち〕が存在していることを心に留めたいと思います。

この時代にわたしたちが神の教会であるために、どうか神がわたしたちに知恵を与えてくださいますように。


小隊や個人の祈りの手引きとして、ブライアン・ペドル大将がインターネットで発信されたメッセージを翻訳し、紹介します。日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、それについては〔 〕で区別しています。(訳 立石真崇)



救世軍ブライアン・ペドル大将による聖書からのメッセージ 2022年5月【2】

2022年5月14日 インターネット配信

【訳】

きっとみなさんも経験したことがあるだろうと思います。

みなさんが誰かと仲良くなり、友情を育んだとします。共通の趣味を持ち、会話がはずむこともあるとしましょう。そうしたときには、『自分と友人の間には良い信頼関係がある』と認識できると思います。

しかし、〔そうではない〕何かが起こる場合もあります。

もしかしたら、不信感を抱くような瞬間であるかもしれません。やり取りの行き違い(ミスコミュニケーション)かもしれません。〔これまでは〕お互いの友情に調和があったのだけれども、今は不和が入り込んでしまっているような状態です。〔これまでは〕平和であったのに、今は溝ができてしまったという状態です

〔それでも、〕もし〔お互いの〕関係に変化の余地があり、癒しの望みが残されているのであれば、〈和解〉が必要です。

*****

個人的な人間関係が壊れてしまうならば、社会的な関係までも壊れてしまう可能性があります。

この数年、わたしたちは、人種の異なる人々、社会の階層が異なる人々、また、性的なアイデンティティーが異なる人々の間に生じる緊張について意識するようになりました。わたしたちは、社会の対立によって不信、猜疑心(さいぎしん)、あげくの果てには暴力さえ引き起こされるような世界に生きています。

〈和解と平和〉は容易には得られません。

*****

キリスト教会も、このような〔世の中のの〕緊張と無関係ではありません。ただし、キリスト教会の核心となる部分には、「神はキリストによって世を御自分と和解させ」てくださったという信仰があります(コリント二5章19節)。

わたしたちは、イエスの生涯、彼の死と復活を通して、神を知ることができるようになりました。その神とは、〈和解によって平和をもたらされる神〉です。神は、ご自分と人間との関係、また、人間同士の関係を回復するために、率先して行動してくださいました。

使徒パウロは『エフェソの信徒への手紙』の中で、ユダヤ人と異邦人の間にあった民族的な緊張に言及し、〈和解〉の規模を広げています。

実に、キリストはわたしたちの平和であります。二つのものを一つにし、御自分の肉において敵意という隔ての壁を取り壊し、規則と戒律ずくめの律法を廃棄されました。こうしてキリストは、双方を御自分において一人の新しい人に造り上げて平和を実現し、十字架を通して、両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました。(エフェソの信徒への手紙2章14~16節)

神はこの世界を愛しておられるがゆえに、キリストによって、わたしたちをご自分と和解させてくださいました。そして、平和をもたらす和解のメッセージをわたしたちに託しておられるのです〔参照 コリント二5章18~20節〕。

*****

救世軍が発表した『平和に関する国際的な見解表明』は、「敵意が存在してきたところにおいて、持続可能な平和に大きく貢献するのは、真実と正義に基づく和解である。その和解には、赦しを押し広げること、また、赦しを受け入れることが含まれる」と述べています。

ここで、わたしの母国〔カナダ〕の例を取り上げましょう。

しばらく前、カナダの先住民の代表がローマでフランシスコ法王と会見しました。カナダが国家として成立したのは1867年のことです。当時の指導者たちは、先住民のアイデンティティーを消し、〔自分たちに〕同化させようと行動しました。そのために、『子供たちからインディアンの部分を取り除くこと』を掲げる寄宿舎学校が建設されました。そして、この取り組みを達成しようとする上で、教会が重要な役割を果たしました。

しかし、この一年、カナダではこのような不正の犠牲となった子どもたちの墓が多く発見され、人々は衝撃を受けています。〔このような出来事によって、〕深い傷が残っています。

フランシスコ法王は先住民の代表と会うことを承諾し、さらに、彼らに赦しを求めました。それはまさに〔和解の〕始まりといえるものでした。和解は、一歩ずつ前に進みます。また、和解は真実によって前に進みます。

*****

わたしたちの多くは、「真実と和解」の取り組みがこれまで行われ、また、現在も行われているような国々に住んでいます。

〔その一方で、〕わたしたちが奉仕している国の中には、人々がめいめいに集団を作り、社会の中で断層のように〔相容れず、交わることのないまま並存する状態に〕なっているところもあります。

和解の務めに貢献することは、わたしたち救世軍人の使命(ミッション)です。

どうか神がわたしたちを導いてくださり、恵みに満ちた聖霊を伴(わせてくださいますように。

そして、わたしたちが、和解をもたらす神の愛を体現するものとなることができますように。

また、神の助けによって、わたしたちが、和解によってもたらされる平和を生み出すものとなることができますように。


小隊や個人の祈りの手引きとして、ブライアン・ペドル大将がインターネットで発信されたメッセージを翻訳し、紹介します。日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、それについては〔 〕で区別しています。(訳 立石真崇)


この日も主と共に【553】ヨハネの黙示録より(24)

神と小羊の玉座が都にあって、神の僕たちは神を礼拝し、御顔を仰ぎ見る。彼らの額には、神の名が記されている。
(ヨハネの黙示録22章3、4節) 

*** 

〈聖なる都エルサレム〉にある〈神と小羊の玉座〉から、〈命の水の川〉が流れていました(1節)。川の両岸には〈命の木〉が植えられ、その葉には病を治す効用がありました(2節)。そして、〈神の僕たち〉が神を仰ぎ、礼拝しました(3節)。これらの光景は、神の救いの豊かさを表しています。神を信じる者はみな受け入れられ、癒され、満ち足ります。今はまだすべてが明らかではありませんが、わたしたちは地上における礼拝を通して神を仰ぎ、祝福に向かう歩みを進み始めています。 

*** 

天の父なる神さま、あなたはわたしたちを消え去る人生ではなく、あなたと共に生きる人生へと招かれます。御子イエスによってあなたを仰ぐものとならせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/23/2022

『ミニ・バザー』のご案内

このたび、ミニ・バザーを行います。

衣類や日用品のリユースを通して、楽しいひと時になればと願っています。

どうぞお出かけください。

(新型コロナ感染予防のため、会場は、建物前の駐車スペースのみとなります。雨天の場合には中止いたします。)







この日も主と共に【552】ヨハネの黙示録より(23)

天使が、“霊”に満たされたわたしを大きな高い山に連れて行き、聖なる都エルサレムが神のもとを離れて、天から下って来るのを見せた。都は神の栄光に輝いていた。 
(ヨハネの黙示録21章10、11節) 

*** 

ヨハネは〈新しい天と新しい地〉の一部として、〈聖なる都エルサレム〉を見ました(1、10節)。その城壁と土台は宝石で飾られており(11~21節)、神殿はありませんでした。これは儀式の必要がなくなるほど、神が近くにおられ、守られることを意味しています(22、23節)。これはたんに死後の話ではなく、神と共に生きる命(永遠の命)の豊かさを伝えています。イエス・キリストを信じる人はこの命を今すでに与えられており、生き始めています。 

*** 

天の父なる神さま、御子イエスによって、神の国を本国としてくださったことを感謝します。祈りに耳を傾け、歩むべき道のりを照らしてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/22/2022

この日も主と共に【551】ヨハネの黙示録より(22)

見よ、神の幕屋が人の間にあって、神が人と共に住み、人は神の民となる。神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。最初のものは過ぎ去ったからである。
(ヨハネの黙示録21章3、4節) 

*** 

聖霊によって、ヨハネは〈新しい天と新しい地〉を見ました(1節)。また、「わたしは万物を新しくする」という神の宣言を聞きました(5節)。『人間の文明が発展すれば、世界は良くなる』という考えがあります。そういう一面もありますが、かえって新しい問題や対立、命の危機さえ生じています。世界を創造し、治められておられる神を認め、心を向けることが大切であると、聖書は語ります(6節)。 

*** 

天の父なる神さま、あなたは世界を今も支え、愛し、終わりの時に新しくなさいます。あなたの救いという大きな見取り図を受け取り、歩むものとならせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/21/2022

この日も主と共に【550】ヨハネの黙示録より(21)

わたしはまた、死者たちが、大きな者も小さな者も、玉座の前に立っているのを見た。幾つかの書物が開かれたが、もう一つの書物も開かれた。それは命の書である。死者たちは、これらの書物に書かれていることに基づき、彼らの行いに応じて裁かれた。
(ヨハネの黙示録20章12節) 

*** 

聖霊がヨハネに見せた出来事は頂点(クライマックス)に向かいます。20章は、①悪魔の封印とキリストによる千年の統治(千年期、ミレニアム)(1~6節)、②最後の闘いと悪魔の敗北(7~10節)、③最後の審判(11~15節)を記します。これらについてはさまざまな解釈がありますが、大切なことは『イエス・キリストを信じる者は〈命の書〉にすでに名前が記されている』ということです。わたしたちは恐ろしい終わりではなく、救いの完成に向かう道が与えられています。 

*** 

主イエスよ、あなたの贖いによって〈命の書〉に名前が記されていることを感謝します。神を見上げて進み、人生を全うする喜びを得るものとしてください。アーメン

5/20/2022

この日も主と共に【549】ヨハネの黙示録より(20)

わたしは天が開かれているのを見た。すると、見よ、白い馬が現れた。それに乗っている方は、「誠実」および「真実」と呼ばれて、正義をもって裁き、また戦われる。
 (ヨハネの黙示録19章11節) 

*** 

地上の権力を握る〈大いなる都、バビロン〉は神に裁かれました(18章)。その時、天においては〈小羊の婚宴〉が開かれました(1~10節)。また、白い馬に乗る者が天の軍勢を従えて現れ、神の裁きをさらに進めました(11~16節)。これらの光景はイエス・キリストの権威と力を表しています。イエス・キリストは、ご自分の死と復活によって罪に勝利しておられます。このお方を信じる者たち(教会)はキリストの花嫁として受け入れられ、天の大きな喜びに至るまで守られます(参照 エフェソ5章25~27)。 

*** 

主イエスよ、あなたの聖い御名と力によってわたしたちを守り、あなたの聖さに与るものとしてください。天の喜びに至る人生を教え、導いてください。アーメン

5/19/2022

この日も主と共に【548】ヨハネの黙示録より(19)

ハレルヤ。救いと栄光と力とは、わたしたちの神のもの。その裁きは真実で正しいからである。
(ヨハネの黙示録19章1、2節) 

*** 

七人の天使たちが〈災い〉を地上にもたらしました(15章1節)。それは罪に対する神の〈怒り〉を表します。そして、〈みだらな行いのぶどう酒〉によって人々を酔わせる都、〈バビロン〉の正体が暴かれ、神の裁きが下されます(14章8節、17、18章)。〈バビロン〉は当時のローマ帝国を表していますが、今日の世界のありさまも重なります。地上の富、快楽、優越から、天に備えられた神の国に目を移すようにと、聖書はわたしたちに呼びかけています。 

*** 

天の父なる神さま、あなたは御子イエスによってわたしたちを救い、神の国に迎え、まことに栄えある人生を与えてくださいます。あなたの御言葉を道しるべとして歩むものとならせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/18/2022

この日も主と共に【547】ヨハネの黙示録より(18)

彼らは、神の僕モーセの歌と小羊の歌とをうたった。
「全能者である神、主よ、あなたの業は偉大で、驚くべきもの。諸国の民の王よ、あなたの道は正しく、また、真実なもの。」
(ヨハネの黙示録15章3節) 

*** 

聖霊によってヨハネは、イエス・キリストに従う人々が天において賛美するのを聞きました。
〈モーセの歌〉は、エジプト脱出に由来する、旧約聖書の感謝の歌・勝利の歌です(出エジプト15章1~21節)。
〈小羊の歌〉は、ご自分を犠牲にして人間を罪から救われたイエス・キリストをたたえる、新約聖書の感謝の歌・勝利の歌です。
世界がゆれ動き、混沌とする状況であっても、賛美と祈りを保ち、心の目を覚ますようにと、聖書は呼びかけます(16章17節)。 

*** 

天の父なる神さま、地上のものは移ろい、朽ちていきますが、あなたの真実は変わりません。あなたの救いを賛美し、祈り、消えることのない人生を導いてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/17/2022

この日も主と共に【546】ヨハネの黙示録より(17)

わたしは天からこう告げる声を聞いた。
「書き記せ。『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と。」
“霊”も言う。
「然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。その行いが報われるからである。」
(ヨハネの黙示録14章12、13節) 

*** 

海と地中から〈獣〉が現れ、圧倒的な力と巧みな言葉によって多くの人々を従わせました(13章)。しかし、〈小羊〉であるイエス・キリストを信じ、〈小羊の行くところへは、どこへでも従って行く〉人々は残り、守られていました(4節)。この世界には、魅力や脅威というかたちで人々を虜にしようとするものが多くあります。それゆえ、〈神の掟を守り、イエスに対する信仰を守り続ける聖なる者たちの忍耐が必要〉であると、聖書は呼びかけています(12節)。 

*** 

天の父なる神さま、あなたは御子イエスによってわたしたちを聖なるものとしてくださいます。御言葉を与え、あなたの清さのうちに身と心を保たせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/16/2022

この日も主と共に【545】ヨハネの黙示録より(16)

今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。神のメシアの権威が現れた。・・・兄弟たちは、小羊の血と自分たちの証しの言葉とで、彼に打ち勝った。・・・
(ヨハネの黙示録12章10、11節) 

*** 

〈大きな赤い竜〉が〈子を産もうとしている女〉を襲いました(3、4節)。しかし、子供は無事に生まれ(5節)、母の安全も守られました。そして、〈竜〉は倒されました(9節)。〈竜〉は〈全人類を惑わす者〉である悪魔を(9節)、子は神の御子イエスを、母は〈神の掟を守り、イエスの証しを守り通している者たち〉である教会(17節)を表しています。世界には権力・財力・武力といったさまざまな力が人間を感化し、支配しようとします。しかし、神さまはご自分を信じる者たちを最後まで守ってくださいます。 

*** 

天の父なる神さま、あなたの救いと力によってわたしたちの心と体と霊を守り、健やかであらせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

この日も主と共に【544】ヨハネの黙示録より(15)

わたしは、その小さな巻物を天使の手から受け取って、食べてしまった。それは、口には蜜のように甘かったが、食べると、わたしの腹は苦くなった。
(ヨハネの黙示録10章10節) 

*** 

〈巻物〉の七つの封印が開かれた後、天使たちが〈七つのラッパ〉を吹きました。その間も災いや天変地異は続きましたが(8~11章)、天使が〈神の秘められた計画〉は成就すると告げました(10章7節)。ヨハネは〈小さな巻物〉を食べましたが、これは神からの〈良い知らせ〉を受け入れたことを表わしています。神の御言葉である聖書は、『心を満たす糧』また『口に苦い良薬』であり、さまざまな動揺や混乱が起きるときにもわたしたちを支える土台です。 

*** 

天の父なる神さま、あなたは聖書を通してわたしたちの心に語りかけ、救いと希望を告げてくださいます。聖書を通してあなたの福音(良い知らせ)を受け入れ、心に平安と力を受け取るものとならせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/14/2022

この日も主と共に【543】ヨハネの黙示録より(14)

見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、玉座の前と小羊の前に立って・・・ 
(ヨハネの黙示録7章9節) 

*** 

神の〈玉座〉と神の〈小羊〉であるイエス・キリストの前に、〈白い衣〉を着た大群衆が集まり、大きな声で賛美しました(10節)。〈白い衣〉は、イエス・キリストの十字架の死によって救われ、苦難があっても信仰を失わなかったことを表します(14節)。この光景は、教会(小隊)の歩みが天を目指していることを示しています。わたしたちは一人きりで信じて生きるのではなく、国や時代も超える大きな集まりに連なり、天を目指して歩んでいます。 

*** 

主イエスよ、あなたの十字架の贖(あがな)いと救いを感謝します。あなたは信じる者たちを教会(小隊)として集め、共に天を目ざすものとなさいました。天において感謝と賛美を心から歌う時まで、わたしたちを導いてください。アーメン

5/13/2022

この日も主と共に【542】ヨハネの黙示録より(13)

わたしは、〔天使によって〕刻印を押された人々の数を聞いた。それは十四万四千人で、イスラエルの子らの全部族の中から、刻印を押されていた。
(ヨハネの黙示録7章4節) 

*** 

巻物の6つの封印が開かれた後、〈神の刻印〉を押された〈神の僕たち〉が全世界から集められました(2、3節)。14万4千人という数は、人を制限したり選別しているのではなく、むしろ『神の民とされた人はもれることなく集められる』ことを表しています。(旧約聖書における神の民、イスラエルの部族を表す12が計算の鍵となっています。)わたしたちも、イエス・キリストを救い主として受け入れるなら、みな聖霊の証印を与えられ、キリストの隊列に加えられています。神の民として迎えられています。 

*** 

天の父なる神さま、御子イエスによってわたしたちを救い、神の民としてくださることを感謝します。地上から天の御国へと続く人生の旅路を導いてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/12/2022

この日も主と共に【541】ヨハネの黙示録より(12)

小羊が七つの封印の一つを開いた。・・・そして見ていると、見よ、白い馬が現れ、乗っている者は、弓を持っていた。彼は冠を与えられ、勝利の上に更に勝利を得ようと出て行った。
(ヨハネの黙示録6章1、2節) 

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〈小羊〉が〈巻物〉の7つの封印のうち、6つを開きました。すると世界に〈剣と飢饉と死〉がもたらされ(8節)、天変地異が起きました(12~14節)。ただし、第一の開封では〈白い馬〉に乗る勇士が勝利のために現れました。これらの不思議な光景は、イエス・キリストがどのようなお方であるかを表しています。世界でさまざまな混乱や危険が起こるとしても、イエス・キリストはそれらに勝るお方であり、信じる者たちを救い、最後まで守られます。 

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主イエスよ、あなたは十字架の死と復活によって罪に勝ち、わたしたちを死と滅びより救ってくださいました。さまざまな出来事がやって来るときに、あなたを仰ぎ、平安と力をいただいて歩むものとならせてください。アーメン

5/11/2022

この日も主と共に【540】ヨハネの黙示録より(11)

彼らは新しい歌をうたった。
「あなたは、巻物を受け取り、その封印を開くのにふさわしい方です。あなたは、屠(ほふ)られて、あらゆる種族と言葉の違う民、あらゆる民族と国民の中から、御自分の血で、神のために人々を贖(あがな)われ・・・たからです。」  
(ヨハネの黙示録5章9節) 

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ヨハネは聖霊によって、〈天使たち〉や〈すべての被造物〉や〈あらゆるもの〉が、〈小羊〉であるイエス・キリストを賛美する歌声を聞きました(9、10、12、13節)。4章では神が世界の造り主であることを歌い(4章11節)、5章ではイエス・キリストが救い主であることを歌っています。このような賛美と祈りに、わたしたちも加わっています。 

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天の父なる神さま、わたしたちに地上の命を与え、また、御子イエスによって、とこしえの命を与えてくださることを感謝します。心をあなたに向け、祈りと共に生活を築いていくことができるようにお守りください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/10/2022

この日も主と共に【539】ヨハネの黙示録より(10)

わたしは、玉座に座っておられる方の右の手に巻物があるのを見た。表にも裏にも字が書いてあり、七つの封印で封じられていた。・・・小羊は進み出て、玉座に座っておられる方の右の手から、巻物を受け取った。
(ヨハネの黙示録5章1、7節) 

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聖霊によって、ヨハネは天の〈玉座〉にある〈巻物〉を見ました。その巻物には〈この後必ず起こること〉が記されており(4章1節)、固く封印されていました。その巻物を手にしたのは〈小羊〉、すなわち、世界の救いのためにご自身を捧げられたイエス・キリストでした。聖書は、イエス・キリストがわたしたちの現在だけではなく、未来に対しても力をもって関わってくださることを伝えています。 

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主イエスよ、あなたはわたしの過去・現在・未来をみな受けとめ、救い、神の祝福に至らせてくださいます。あなたの力強い御手を信頼し、平安をいただいて進むことができるように、わたしたちをお守りください。アーメン

5/09/2022

この日も主と共に【538】ヨハネの黙示録より(9)

主よ、わたしたちの神よ、あなたこそ、栄光と誉れと力とを受けるにふさわしい方。あなたは万物を造られ、御心によって万物は存在し、また創造されたからです。
(ヨハネの黙示録4章11節) 

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聖霊によって、ヨハネは天にある神の〈玉座(ぎょくざ)〉を見ました。玉座の周りには24人の〈長老〉がいました(4節)。彼らは神の民全体を表しています。(旧約聖書の12部族、新約聖書の十二使徒を合わせて表していると思われます。)また、獅子、牡牛、人間、鷲に似た生き物がいました(6、7節)。これらは神に創造された命あるものすべてを表しています。天地の造り主である神さまを賛美し、祈る人生があることを、聖書はわたしたちに語りかけています。 

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天の父なる神さま、あなたの御心によってわたしたちは創造され、今ここに生かされています。あなたを知って生きる喜びと賛美と共に歩むものとならせてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/08/2022

この日も主と共に【537】ヨハネの黙示録より(8)

見よ、天に玉座が設けられていて、その玉座の上に座っている方がおられた。(ヨハネの黙示録4章2節) 

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ヨハネは、天におられる神さまについて聖霊から教えられ、それらを絵のように表現しました。神さまは〈玉座(ぎょくざ)〉に座っておられます(2節)。その周りには〈虹〉が輝き、〈稲妻(いなずま)〉や〈雷〉が起こりました。これらは、神さまの恵みの深さと力強さを表しています(参照 創世記9章9~17節、出エジプト19章16節)。地上の世界には政治、経済、学問、軍事など色々な権力者がいます。しかし、聖書の証しする神さまは、それらにまさる権威のあるお方です。 

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天の父なる神さま、あなたは世界を創造し、さらに、御子イエスによってわたしたちを救い、永遠の命を与えてくださいます。あなたこそまことに権威のあるお方です。この世の諸々の力に押し流されずに立つことができるように、あなたの権威によってわたしたちをお守りください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/07/2022

この日も主と共に【536】ヨハネの黙示録より(7)

あなたは、冷たくもなく熱くもない。むしろ、冷たいか熱いか、どちらかであってほしい。・・・見よ、わたしは戸口に立って、たたいている。だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と共に食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。
(ヨハネの黙示録3章15、20節) 

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復活されたイエスさまは、ラオディキアにある教会に対して、信仰や生き方の大切な中心がずれてしまっていると指摘されました。それゆえに、彼らの心の戸を叩き、応答を待つとも言われました。イエスさまを心の中に迎える時、わたしたちの心は回復し、確かになります。 

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天の父なる神さま、御子イエスがわたしたちを友と呼び、心を訪ねてくださることを感謝します。わたしたちの心を麻痺させる誘惑や災いから遠ざけ、御子イエスの愛によって心を温め、力をお与えください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

救世軍ブライアン・ペドル大将による聖書からのメッセージ 2022年5月【1】

(2022年5月7日、Facebookにより配信)
 
ウクライナから街が破壊されている映像が届くと、わたしは平和を切実に願います。みなさんも同じだと思います。

各国の首脳も協議をしていますが、わたしたちは国家間の平和の道が開かれることを切望しています。

この数ヶ月の出来事によって、わたしたちは、キリスト者として平和についてあらためて考えようにと促されています。その際に大切なことは、平和についてはさまざまな理解があることをふまえ〔た上で、平和につい〕て考えるということです。

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クリスマスの出来事、イエスの誕生の物語が思い起こされます〔ルカ2章1~14節〕。マリアとヨセフは、ローマ皇帝の勅令により、〔住民登録のために〕ナザレの住まいからベツレヘムまで移動しなければなりませんでした〔1、2節〕。

イエスがお生まれになったのは、「パックス・ロマーナ(ローマの平和)」と呼ばれる、ローマ帝国が支配する世界でした。それは多くの点で平和でしたが、強制的な平和でもありました。

そのような中、「羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をして」いました〔8節〕。すると〔主の天使と天の大軍による〕天の歌声が彼らを驚かせました。

いと高きところには栄光、神にあれ、
地には平和、御心に適う人にあれ〔14節〕

ローマ皇帝の平和。
そして、飼い葉桶で生まれた、か弱い子供の平和。
これらには大きな違いがあります。

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「平和」とは、しばしば「争いがないこと」であると理解されています。

〔たとえば、子供が賑やかにしている〕若い両親は、家の中が片付かないのを止めようとして、『ほんの数分でいいから、この辺で平和になって、仕事をさせてもらえないか』と言うことがあります。

このような理解に立つと、世界の平和とはすなわち、平和条約を締結して、国家間の紛争を解決することを意味します。〔もちろん、〕そのような意味での平和はとても大切なことです。

しかしながら、聖書は、平和をたんに争いが無いこととして理解するのではなく、もっと命を与えるものとして理解しています。その理解には、健康、満ち足りた人生、誠実な人間関係などが含まれます。

このように平和をより建設的に理解するならば、わたしたちは考えや行いの指針を得ることができるでしょう。

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イエスが公の働きを始められた時、平和を体現すること、また、平和を人々に提供することを始められました。

たとえば、シモンというファリサイ派の人と食事をしたとき、一人の女性が食事の席に入り込み、香油をイエスの足に塗ってもてなしました〔ルカ7章36~50節〕。その彼女に対して、イエスは「あなたの罪は赦された。あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい」と言われました〔50節〕。

〔訳注〕「安心して行きなさい」ということばを、英語の聖書では「Go in peace」(平和の中を行きなさい)と訳している。

それからしばらくして、イエスは旅をしておられましたが、「群衆が周りに押し寄せて」くる中で、ある女性のために足を止められました〔ルカ8章42~48〕。この女性は病気のために「汚れた存在」とみなされ、他の人たちと距離を置かなければなりませんでした。しかし、イエスの服に触れたとき、彼女の体に癒しが訪れました。彼女に対してイエスは、「娘よ、あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい」と言われました〔48節〕。

〔訳注〕ここでも「安心して行きなさい」とういう言葉、英語の聖書では「Go in peace」が登場している。

〔イエスとの関係の中によって、また、イエスの言葉によって〕赦しと癒し〔が女性たちの人生に実現しました〕。この二人の女性は、地域社会の生活に復帰していきました。どちらの場合においても、その結果は「救い」と呼ばれています。そして、どちらの場合においても、救いの特徴の一つとして「平和」が現れています。

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救世軍は近年、『平和に関する国際的見解表明』を発表しました。その文章において、わたしたちは、「すべての人々が、すべての関係において、公正で、持続可能で、満ち足りた生活につながる平和を経験することが、神の御心である」と信じることを表明しています。

わたしたちはウクライナの紛争終結を祈りつつ、救世軍として自分たちにできる思いやりの行いを通して、平和を実現する者となることを目指したいと願います〔参照 マタイ5章9節〕。

わたしたちは、この使命を遂行するにあたり、アシジのフランシスコの祈りに心を合わせましょう。

主よ、わたしたちを
あなたの平和の道具としてください。


小隊や個人の祈りの手引きとして、ブライアン・ペドル大将がインターネットで発信されたメッセージを翻訳し、紹介します。日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、それについては〔 〕で区別しています。(訳 立石真崇)


5/06/2022

この日も主と共に【535】ヨハネの黙示録より(6)

見よ、わたしはあなたの前に門を開いておいた。だれもこれを閉めることはできない。あなたは力が弱かったが、わたしの言葉を守り、わたしの名を知らないと言わなかった。
(ヨハネの黙示録3章8節) 

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フィラデルフィアは当時、交通の要所の一つであったと伝えられています。フィラデルフィアの教会は、地の利を生かしてイエス・キリストを宣べ伝えました。復活されたイエスさまは、彼らの信仰と働きが閉ざされることのないように守ると約束されました。 

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天の父なる神さま、わたしたちの生活のありのまま、語ることや行うことの一つ一つが、あなたの愛と恵みを映し出すものとなりますように。御子イエスの名によってわたしたちを守り、強めてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/05/2022

この日も主と共に【534】ヨハネの黙示録より(5)

あなたが生きているとは名ばかりで、実は死んでいる。目を覚ませ。・・・どのように受け、また聞いたか思い起こして、それを守り抜き、かつ悔い改めよ。
(ヨハネの黙示録3章1~3節) 

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サルディスにあった教会は、取り立てて問題もなく、順調であるように見えていました。しかし、復活されたイエスさまは、彼らの信仰と実際の生活が一致していなときびしく指摘されました。神さまは、わたしたちの心をご覧になり、誠実であることを望まれます。 

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天の父なる神さま、あなたはわたしたちの行いだけでなく、心をご覧になります。周囲の評価を気にする誘惑から離れ、あなたに対して誠実であることができるように、信仰と生活を守り導いてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/04/2022

この日も主と共に【533】ヨハネの黙示録より(4)

わたしは、あなたの行い、愛、信仰、奉仕、忍耐を知っている。・・・わたしが行くときまで、今持っているものを固く守れ。
(ヨハネの黙示録2章19、25節) 

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ティアティラにある教会は〈行い、愛、信仰、奉仕、忍耐〉について成長しました。しかし、〈預言者〉を自称する人物によって、不道徳な行いが残っていました。復活されたイエスさまは、教会がご自分と共に歩み続け、聖なる者となることを望まれます。 

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天の父なる神さま、あなたはわたしたちに神の国に至る新しい人生を与えてくださいました。「人の思いや判断を見通す」ある御子イエスと共に歩み(23節)、あなたの愛と聖さと正しさにつながる心と生活を育むことができるように助け、お守りください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/03/2022

この日も主と共に【532】ヨハネの黙示録より(3)

そこにはサタンの王座がある。しかし、あなたはわたしの名をしっかり守って・・・わたしに対する信仰を捨てなかった。 
(ヨハネの黙示録2章12、13節) 

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ペルガモンの町には多くの神が祭られ、また、ローマ皇帝のための神殿もあったと伝えられています。そのような環境にあるペルガモンの教会に対して、復活されたイエスさまは、〈鋭い両刃の剣〉を示し、信仰を励まされました(12、16節)。〈剣〉は、神の真理の教えを表しています。神の御言葉(聖書)によって、わたしたちは心に守りと力を得ることができます。 

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天の父なる神さま、あなたの御言葉によってわたしたちの心を守り、力を与えてください。何が大切かを見極め、選び取れるように助けてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

5/02/2022

この日も主と共に【531】ヨハネの黙示録より(2)

あなたは、受けようとしている苦難を決して恐れてはいけない。・・・死に至るまで忠実であれ。そうすれば、あなたに命の冠を授けよう。
(ヨハネの黙示録2章10節) 

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復活されたイエスさまは、スミルナの教会に対して、信仰が理由となって〈苦難〉を味わうとしても、恐れてはならないと語られました。イエスさまがまず大切に見ておられるのは、問題にうまく対処することよりも、神に対して忠実であり続けるかどうかです。 

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主イエスよ、あなたは父なる神の御心に忠実に従い、わたしたちの救いのために十字架の苦しみと死を受けられました。わたしたちもあなたを見つめ、地上の安寧に留まらず、天に備えられた〈命の冠〉を目ざして歩むことができるように助けてください。アーメン

5/01/2022

この日も主と共に【530】ヨハネの黙示録より(1)

あなたはよく忍耐して、わたしの名のために我慢し、疲れ果てることがなかった。しかし・・・あなたは初めのころの愛から離れてしまった。・・・悔い改めて初めのころの行いに立ち戻れ。
(ヨハネの黙示録2章3~5節)
 

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復活されたイエスさまは、エフェソの教会の〈行いと労苦と忍耐〉や善悪を識別する力を喜ばれます(2節)。しかし、〈初めのころの愛〉、〈初めのころの行い〉に戻るようにと語られます。神さまとイエスさまを愛することが、わたしたちの歩みの出発点です。 

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主イエスよ、あなたはわたしたちを愛し、わたしたちを救うためにご自身を捧げてくださいました。あなたを愛し、神を愛することを出発点として確かめ、心と生活を築くものとならせてください。アーメン