2/06/2021

ブライアン・ペドル大将によるメッセージ(1月31日のため)

ペドル大将がインターネット(Facebook)から
発信された聖書メッセージ

要旨を以下にご紹介します

 

 一月を無事に乗り切ることができました。

わたしたちと共に歩んでくださる真実な神によって、これからも励ましを得ていきたいと願います。

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興味深いことに、昨年から、「チェス」というゲームが注目されるようになりました。

その理由のひとつに、『クイーンズ・ギャンビット』というテレビ・ドラマがあげられます。幼い頃に孤児となった少女の物語を 描いた、ユニークなドラマです。

エリザベス・ハーモン〔という少女〕が孤児院の暮らしの中、チェスを習いました。彼女の 〔チェスの〕先生は、孤児院の用務員でした。孤児院から与えられる薬によって依存症になりながらも、彼女は世界レベルのチェスの選手にまで成長しました。彼女はゲームの戦略を学び、世界最高の相手と対戦するようになりました。

この物語がきっかけとなり、自分もチェスをやってみようという人が多く現れました。

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わたしが思うのは、政治の 指導者が、新型ウイルスを相手にチェスをしているように感じているのではないかということです。

〔新型ウイルスに対して〕次にどのような手を打つべきか分かったと思うと、ウイルスが別の一手、たとえば《ウイルスの変異》というような手をくり出してきます。そうすると、 指導者たちは戦略を練り直さなくてはなりません。 

これは政治の指導者にかぎったことではありません。

 商店は品物の販売方法を変えるようになりました。 

学校も〔状況の変化に〕対応し、さまざまな教え方を作り 出しています。 

音楽家〔の活動〕はライブ 演奏から、〔インターネット配信など〕デジタルの演奏活動へと適応してきました。 

救世軍人も、オンライン形式の礼拝を作ることができるようになりました。 

若者たちは、公共の行事では〔集まって〕お祝いをすることができなくなりましたが、別のお祝いの方法を見つけています。 

これまでの一年を通して、 わたしたちは、《どのように 〔状況の変化に〕適応するか》を学んでいます。

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みなさんは、《救世軍の母》と呼ばれるカサリン・ブースが、かつて力強く訴えたことを思い出すことができると思います。

彼女は、自分たちの核となっている固有性(アイデンティティー)は手放すことなく、手段については〔折々の事情に〕適応させていくようにと説きました。

そのような彼女の主張の源は、使徒パウロが著した『コリント人への第一の手紙』の言葉にありました。 

ユダヤ人に対しては、ユダヤ人のようになりました。 ユダヤ人を得るためです。・・・ 弱い人に対しては、弱い人のようになりました。 弱い人を得るためです。 すべての人に対してすべてのものになりました。 何とかして 何人かでも救うためです。
(コリントの信徒への手紙一 9・19~23より) 

わたしたちの将来にとって、《救世軍の遺伝子・DNA》を変えることなく〔状況に〕適応していくことが非常に重要です。

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将来を予想するとき、パンデミック〔新型ウイルスの世界的流行〕から生まれてくる世界は、〔これまでの世界とは〕かなり異なることは明らかです。

わたしたちは、昔のふだんの暮らしに戻ることは考えられませんし、実際にも、戻ろうとするべきではありません。このような状況は、わたしたちにとって、また、わたしたち〔救世軍〕の使命にとって、重要な意味を持っています。 

世界のなかで見捨てられている人々を迎える場所を作るために、わたしたちはどのように 適応する必要があるでしょうか。 

どの性的同一性(アイデンティティー)を持つ人々であっても、自分が心から受け入れられていると思えるような場所を 救世軍の中に見つけることができるように、わたしたちはどのように適応することができるでしょうか。 

この地球を大切にしていくことをますます明らかにするために、わたしたちは、どのような変化を起こす必要があるでしょうか。 

いわゆる《Z世代》と呼ばれる世代の若者たちが『自分も 救世軍に来てよいのだ』と感じられるように、わたしたちはどのように適応することができるでしょうか。 

わたしたちは、救世軍の言葉遣いやシンボルがこれまでと 同じような意味をずっと持っていられると思うことはできません。わたしたちはむしろ、これまでの一年から《適応の精神》を自分たちのものとし、これから数年をかけて、自分たち作り上げていきたいと思います。

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どうか、わたしたちが適応していくために、聖霊が一歩ずつ導いてくださると信頼することができますように。

そしてまた、神が犠牲を払ってわたしたちを愛してくださったことに対して、わたしたちも誠実でいること〔、そして、神の愛に応答すること〕ができますように。

神がわたしたちに心を開いてくださっているように、わたしたちが、また、救世軍全体が人々に対して、 心を開き続けていくことができますように。

 《適応》はたいてい《変化》を必要とします。

それは、わたしたちにとって、お互いがよりいっそう《イエスのようになる》ことを願うということでもあります。

 お一人一人に、神の祝福がありますように。アーメン 

(訳 立石真崇) 

※本紙は、小隊における祈りの資料として、個人で訳出したものです。 日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、〔 〕で区別しています。