ペドル大将がインターネット(Facebook)から
発信された聖書メッセージ
要旨を以下にご紹介します
みなさんには心から信頼できる友人はいますか。
他の人が何を言おうとも、 あなたの側に立ってくれる人がいますか。
愛をもって真実を語ってくれる友人はいますか。
そのような人のことを、《誠実な友》と呼ぶことができるでしょう。
今回は、2021年において大切に求めるべき《品性》として、《ロイヤルティ loyalty》 (誠実、忠実)について考えたいと思います。
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《誠実、忠実》が大切であることは言うまでもないと思うかもしれません。
しかし、《誠実、忠実》〔と称するもの〕がときに問題を生み出すこともわたしたちは承知しています。
《誠実、忠実》は、取り違えられてしまう可能性があります。人は、間違った人々や間違った物事に忠誠を誓ってしまうことがあり、それが原因となって 大きな害がもたらされることがあります。
《誠実、忠実》は、強要される可能性もあります。たとえば、薬物の元締め、ギャングのリーダー、人身売買の首謀者が忠誠を強要することがあります。
売買される《誠実、忠実》もあります。さまざまな企業が、ポイントカードで購買者を誘い込むような仕組みを用いています。購買者は、あたかも自分たちが買い物で得をしているかのように考えてしまうのです。
〔このような状況の中で、〕 わたしたちはどのような《ロイヤルティ》(誠実、忠実)を求めるべきなのでしょうか。
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聖書で親しまれている物語をご一緒に考えてみましょう。
それは、ルツとナオミの物語です〔参照 ルツ記〕。
ルツは、義理の父、義理の 兄弟、夫と死に別れるという、大きな喪失を経験しましたが、それの後に、勇気のある決心をしました。彼女は、たとえ民族や文化的な背景が異なっているとしても、義理の母〔ナオミ〕に一生寄り添っていくと誓ったのです。彼女は、故郷に帰ろうとするナオミに対して、自分も一緒に行くと誓いました。彼女は、ナオミがふたたび人生をやり直すことができるように助けました。彼女は、次のように 力強く述べています。
わたしは、あなたの行かれる所に行き お泊まりになる所に泊まります。あなたの民はわたしの民 あなたの神はわたしの神。・・・死んでお別れするのならともかく、そのほかの ことであなたを離れるようなことをしたなら、主よ、どうかわたしを幾重にも罰してください。
(ルツ1・16、17)
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ここでさらに考えたいのは、神に対する《誠実、忠実》ということです。
聖書には、神がモーセを励まされたことが記されています。神の召しによって、モーセは 民を導きましたが、彼らのことでフラストレーション(いら立ち)を覚えました。そのとき、神は次のように語られました。
主、主、 憐れみ深く恵みに富む神、
忍耐強く、
慈しみとまことに満ち、
幾千代にも及ぶ慈しみを守り、 罪と背きと過ちを赦す。
(出エジプト34・6、7)
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〔ここで、神が示しておられる〕《誠実、忠実》とは、言いかえると「慈しみ」、けっして動かされることのない愛です。それは、ルツと義理の母ナオミのように、どのようなことが起こっても、長い月日をかけて労苦をともにするような関係を表しています。これこそが、イスラエルの民を約束の地に導くために、モーセにとって必要なことでした。
それゆえ、神はモーセに 対して、憐れみ深く、恵みに富み、慈しみに満ち、 終わりまで誠実であるお方として、ご自分を示されました。 『何が起ころうとも、わたしはあなたを見捨てたり、見放したりすることはない』と言われたのです。このこと自体が、神の《誠実、忠実》の表れのひとつであると言えます。
わたしたちもまた、神に対する《誠実、忠実》へと召されています。すなわち、わたしたちは、神に対する約束に忠実であることが、また、〔神によって〕仕えるようにと召された人々に対して誠実であることが求められているのです。
そして、人々がわたしたちの誠実な献身に接するときに、 彼らは神ご自身が《誠実》なお方であること、そして、けっして変わることのない愛を自分たちに向けてくださっていることを理解することでしょう。
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今日の世界には、さまざまな種類の《誠実、忠実》があります。なかには権力、お金、成功によって、いともかんたんに 心が変わり、〔相手に対する〕 献身から離れてしまうようなものがあります。
そのような世界において、いったいどのようにすれば、わたしたちの《忠誠》が、けっして変わることのない神の愛がどの人に対しても向けられていると伝える”しるし”となり得るでしょうか。
どうか、これからの一週間がみなさんにとって、神の慈しみが自分にも向けられていることを知る日々でありますように。 アーメン
(訳 立石真崇)
※本紙は、小隊における祈りの資料として、個人で訳出したものです。 日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、〔 〕で区別しています。