1/29/2021

ブライアン・ペドル大将によるメッセージ(1月24日のため)

ペドル大将がインターネット(Facebook)から
発信された聖書メッセージ

要旨を以下にご紹介します

 

新型コロナウイルスによって もたらされたことの一つは、 大切な問いが投げかけてられているということです。 

都市を封鎖し〔ロックダウン〕や国境を封鎖する事態に接して、さまざまな質問が浮かんできます。

 『このパンデミック〔ウイルスの世界的流行〕を乗りきるために、何が必要だろうか。』 

『自分の町や国において、 命の安全を守るために必要な 方策は何だろうか。』 

〔さらに、〕パンデミック 〔ウイルスの世界的流行〕が 投げかけている、大切な質問があります。 

『ほんとうに大切なものは 何だろうか。』 

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もちろん、答えは簡単には 出ません。

しかし、わたしたちが重んじるようになったことのひとつは、目立たないところで働いている人々の大切さです。 

食料を運ぶために国境を越えて運転をする人々に、あらためて感謝を覚えるようになりました。

 低い賃金で働くことが多い、保険医療の従事者に、あらためて感謝を覚えるようになりました。 

感謝されることがあまりなかった、子供たちを教える先生方にも、あらためて感謝を覚えるようになりました。

 優れた科学に基づいて、ワクチンを開発するために研究を 続けている人々に対しても、 大きな感謝の気持ちを持っています。 

これまでの一年、わたしたちは限界に追われるような経験をしてきましたが、それによって、何が本当に必要なのか、何が 本当に大切なのかという問いに気付かされたのです。

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『何が本当に重要か』と問うことは、キリストの信仰を持つ人々にとっては目新しいことではありません。 

わたしたちは、イエスご自身がそのことを問われたことを 思い起こすことができます (参照 マタイ22・34~40)。

律法の専門家が、イエスに 質問をしました。

 「先生、律法の中で、どの 掟が最も重要でしょうか。」 

彼は、『教えられたことをみな実践しようというときに、何を実践することがわたしたちの 信仰にとって本当に必要なのですか』と尋ねたのです。 これは重要な質問で、イエスはすぐに話の核心をついて、 次のように答えられました。 

イエスは言われた。
「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』
これが最も重要な第一の掟である。
第二も、これと同じように重要である。
『隣人を自分のように愛しなさい。』
律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。」

 神を愛し、隣人を愛すること、これこそが本当に必要なことなのです。

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神を愛し、隣人を愛する。 

言葉自体は、単純明快です。

しかし、誰かを愛するということには危険が伴うことを考えると、話はそう簡単ではありません。

親御さんたちは、自分の子供を愛することに危険が伴うことを知っています。親の愛が〔子供から〕拒まれる可能性があるからです。 

愛することによって、わたしたちは傷つきやすく、弱い立場に置かれます。

しかし、それゆえにこそ、このイエスの応答は、現代においていっそう大切なものとなります。

イエスの物語を通して、わたしたちが知るようになった神は、ご自分も痛みを負われる神なのです。

神は、 わたしたちを愛するために、 大きな危険を引き受けられました。ベツレヘムの飼い葉桶〔の誕生〕から、ローマ帝国の十字架〔の死〕に至るイエスの物語は、神の痛むほどの愛の物語でもあるのです。 イエスの物語によって、わたしたちは、傷を受けられる神を愛すること、傷つく隣人を愛することを学ぶことができます。これこそが、本当に必要なことです。 

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昨年、一年を通して、世界中の救世軍人が神に対する愛を、また、隣人に対する愛を表してきました。

みなさんも、愛することを神の召命、天から与えられた務めとしてこられたことでしょう。 

これからの一年も、わたしたちは世界に、傷つく弱い人々がいることを新しく知ることになるでしょう。

わたしたちは隣人に対して、細やかな配慮をして、ケアをしていきたいと願います。なぜなら、神が人を愛するために傷つき痛むものとなられたことを、わたしたちは知ったからです。 

神を愛すること。 

そして、隣人を愛すること。 

これがもっとも重要です。 

 

(訳 立石真崇) 

※本紙は、小隊における祈りの資料として、個人で訳出したものです。 日本語の読みやすさを考慮して日本語を補った箇所があり、〔 〕で区別しています。