12/19/2022

アドベントの黙想 2022【19】

《第19日》
クリスマスの祝福をお祈りいたします。 

*** 

 マリアが過ごした時間を考えてみよう。 

 彼女は、驚くような知らせを天使から聞いた。 
神から与えられた役割があると言われる。 
予想もしていなかったその役割を負うようにと求められる。 
その衝撃に対処しなければならなかった。 

 ヨセフは最初、結婚を止めにしようとした。 
『子供を宿した自分は受け入れられていないのだ。』 
そう感じる視線を、何ヶ月も周囲から投げつけられた。 
子を胎に宿す日々は、長い旅のようだった。 
拒絶もされた。 
共感してくれる人は少なかった。 
理解してくれる人は少なかった。 
進むべき道を一緒に探してくれる人は少なかった。 

 そうして、子供が生まれた。 
辱められているようにさえ思われる状況のなかでの出産だった。 
そこに訪ねて来る人たちもいたが。 

 それらの後で、マリアは、自分自身のための時間を持つことができた。 
それは、生まれた子どもと一緒に過ごす時間でもあった。 

 「しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。」(ルカによる福音書2章19節) 

 マリアには静かな時間が必要だった。 これまでをふりかえるために。 
自分が経験したことは、どういうことだったのかと思い巡らすために。 
じっくりと考えるために。 
喜ぶために。 
そして、愛するためにも。 

 わたしたちも静かな時間が必要だ。 
ふりかえるために。 
思い巡らすために。 
じっくりと考えるたに。 
喜ぶために。 
礼拝を捧げるために。