クリスマスの祝福をお祈りいたします。
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マリアが過ごした時間を考えてみよう。
彼女は、驚くような知らせを天使から聞いた。
神から与えられた役割があると言われる。
予想もしていなかったその役割を負うようにと求められる。
その衝撃に対処しなければならなかった。
ヨセフは最初、結婚を止めにしようとした。
『子供を宿した自分は受け入れられていないのだ。』
そう感じる視線を、何ヶ月も周囲から投げつけられた。
子を胎に宿す日々は、長い旅のようだった。
拒絶もされた。
共感してくれる人は少なかった。
理解してくれる人は少なかった。
進むべき道を一緒に探してくれる人は少なかった。
そうして、子供が生まれた。
辱められているようにさえ思われる状況のなかでの出産だった。
そこに訪ねて来る人たちもいたが。
それらの後で、マリアは、自分自身のための時間を持つことができた。
それは、生まれた子どもと一緒に過ごす時間でもあった。
「しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。」(ルカによる福音書2章19節)
マリアには静かな時間が必要だった。
これまでをふりかえるために。
自分が経験したことは、どういうことだったのかと思い巡らすために。
じっくりと考えるために。
喜ぶために。
そして、愛するためにも。
わたしたちも静かな時間が必要だ。
ふりかえるために。
思い巡らすために。
じっくりと考えるたに。
喜ぶために。
礼拝を捧げるために。