・・・各地に離散して仮住まいをしている選ばれた人たちへ・・・恵みと平和が、あなたがたにますます豊かに与えられるように。(ペトロの手紙一1章1、2節)
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ペトロは、イエス・キリストを共に信じる教会の仲間を、①《離散》している人たち、②《仮住まい》をしている人たち、③《選ばれた》人たちと呼びます。《離散》という表現は、戦禍によって祖国を追われ、各地に散らされたイスラエル民族の歴史に由来しています。これらの呼びかけをもってペトロが伝えたいことは、さまざまな地域における教会が別々の集まりではなく、神様の目には一つであるということです。そして、地上においてさまざまな状況を通るとしても、《天》、すなわち神の国に向かって共に歩んでいるということです(参照フィリピ3章20節)。《仮住まい》といっても、地上で生きることに意味がないということではありません。地上においても神様の《恵みと平和》を受け取り、神様に希望があることを自分たちも見出しつつこの世に明らかにしていく歩みを、教会・小隊、また、わたしたちは託されています。
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天の父なる神様、あなたが御子イエスによって招いておられる神の国を目指しながら地上の歩みを続けることができますように、あなたの恵みと平和によって支えてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン