12/20/2023

クリスマスの祈り【17】

夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した。(マタイによる福音書1章19節)

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ヨセフとマリアの時代、婚約は結婚と同じようにきびしく大切に守られていました。聖書の掟では不貞が重い罪にかぞえられています(参照申命記22章23、24節)。マリアも、《聖霊によって身ごもっていることが明らかになった》といえども(18節)、人々から疑われ、罪に問われる可能性がありました。そのため、《正しい人》であったヨセフは《ひそかに縁を切ろうと決心》しました。聖書の掟を尊重すると同時に、彼女を危険から守るためでした。彼なりに正しさと愛を成り立たせようとしたのでした。自分も痛みを引き受けつつマリアを助けようとするヨセフの姿もまた、クリスマスの大切な意味を映し出しています。わたしたちを救うために大切な独り子をこの世にお与えになった、神様の愛を。わたしたちを救うために十字架でご自身を犠牲にされた、イエス様の愛を。

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天の父なる神様、あなたは、ヨセフがその時せいいっぱいあらわした正しさと愛をイエス様の誕生の出来事の一部となさいました。わたしたちの心と行いも、一つ一つが小さいものであるとしても、あなたの愛につながるものとしてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン