マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。(ルカによる福音書1章30~33節)
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マリアは天使から、産まれてくる男の子を《イエス》と名付けるように告げられました。“主は救いである”という意味の名前です。さらに天使は男の子について、《偉大な人》、《いと高き方の子》、《ダビデの王座》に就く者、《永遠にヤコブの家を治め》る者、永遠に《支配》する者になると告げます。これらは救い主を指す聖書の言葉です(参照サムエル記下7章5~16節、ダニエル書7章)。マリアは、その場ですべてを理解できなくとも、神様の救いの御心と言葉を大切に心に受け入れました。そして人々にも話したと思います。ルカも、直接か間接かはわかりませんが、マリアの言葉に接し、この出来事を福音書に記しました(参照1章3節)。神様の御言葉は、時間をかけてわたしたちの人生に働きかけ、実を結ぶことを教えられます。
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天の父なる神様、聖書を通してあなたの御言葉を蓄え、ひと時の益でなく、あなたのかぎりない恵みを得させてください。イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン